不妊治療Q&A

Q&A

【2】不妊原因を見つける方法

2. 基礎体温で何が分かりますか

1)・・排卵の有無が分かります
2)・・毎月のパターンから排卵日の予測
3)・・黄体機能不全の有無が分かります
4)・・不正出血の原因が予測できます

 基礎体温とは朝目覚めたときに口の中に婦人体温計を入れて測定した体温です。これをグラフにし、ほぼ2週間の低温相とほぼ2週間の高温相がある場合は理想的排卵周期と考えられます。低温相と高温相の差が0.3℃以上あるのが正常です。必ずしも排卵日に体温が最低になるわけではありません。また、最終低温日に排卵が起こるという従来の考え方が必ずしも正しくないことが超音波診断により証明されています。最終低温日に排卵を認める者は約10%弱で基礎体温上昇期に1~3日間の間に約75%が排卵します。このことから最終低温日から基礎体温上昇期の3日間に排卵が起こるといえます。

 排卵があったとしても、高温相が10日以上持続しなければ抗体機能不全と診断され、着床障害の大きな原因にもなります。黄体機能不全が疑われたら、排卵一週間後にごく少量の子宮内膜を採取し、着床障害が起こり得るか否かの子宮内膜日付診という検査を受ける必要があります。基礎体温は黄体機能不全の診断のために最も簡便な方法です。