不妊治療Q&A

Q&A

【4】不妊症の治療について

37. GIFTについてもう少し詳しく説明してください

 体外受精ー胚移植は、採卵後体外で卵子と精子を受精させ、4細胞期前後まで体外で培養し子宮腔に移植するものです。GIFT療法は卵子を採取後直ちに良好な卵を選び出し、左右の卵管にそれぞれ1~2個ずつの卵子を精子と共に移植する方法です。この方法は卵子や精子を卵管に移植するときには恥骨から3cm程度上方に著家期2.5cm程度の孔を開け、特殊な器械を用いて直視下に卵子と精子を移植します。GIFT療法を用いますと極めて高い妊娠率が得られます。過去3年間に行われたデータをまとめますと、採卵当たりで52%という妊娠率が得られ、流産率は20%ですので結局分娩まで達する症例は40%と高率です。

 GIFTで好成績が得られる理由は、卵子と精子が生理的な卵管という場所で受精し、胚発育も生理的な卵管腔の中で進行するため、良好な胚が形成されるためと考えられます。周囲の細胞から分泌される活性物質が良好な胚発育に有効であるとされています。また、体外受精ー胚移植と異なり、胞胚期の時期に子宮内に移送され、タイミング良く着床できるためと考えられています。