不妊治療Q&A

Q&A

【4】不妊症の治療について

48. 卵細胞質内精子注入法(ICSI)について説明してください

 ICSIとは、1個の精子を細いガラスの針で卵子の細胞の中へ直接に注入する方法です。1992年にベルギー自由大学で成功し、またたく間に世界に広がりました。当初、どの施設でもベルギー自由大学の報告のような受精率は得られませんでしたが、その詳細な技術が公開され徐々に受精率も高まりました。本邦でも過去二年ほどの間に技術が向上し、今日では進んだ施設では70~80%という高い受精率が得られ、それらを胚移植することで、通常の体外受精ー胚移植の妊娠率に匹敵する妊娠率が得られるようになりました。今後も、精巣精子や精子細胞などにも適応が拡大していくものと期待されます。