不妊治療Q&A

Q&A

【8】調節卵巣過剰刺激

6. 採卵直後の血中黄体ホルモン(プロゲステロン)の上昇は、妊娠率に悪い影響を与えますか

 HCG投与日にプロゲステロンが上昇している場合には、妊娠率が氏下するとの報告が相次ぎ、0.9ng/ml以上のプロゲステロンレベルが間題であるとされてきました。最近、プロゲステロンが比較的高直を示した群は年齢が若く、ゴナドトロピン使用量もやや少なくて多くの成熟卵が得られ、妊娠率も対照群と変わらないと報告されています。従来、高プロゲステロン例では、採卵周期に胚移植せず全て凍結保存するという考えもありましたが疑間です。

 HMGの投与法によってもプロゲステロンヘの影響に差がある可能性も考えられます。例えぱ、step-up法では最初のHMG投与量は開始時より終了時に増加しており、step-down法では逆に低下することになります。したがって、それらの中に合まれているLHの量は前者では高く、後者では低いということとなります。この差が影響しプロゲステロンの値とも関連し、卵の質や妊娠率などに影響をもたらすのではないかとも推測されます。