Q&A
【3】6大基本検査で異常が認められた場合
10. 精巣生検(精巣組織の一部を採取する検査)で何が分かりますか
精液検査で高度の異常が認められた場合、精巣(睾丸とも呼ばれる)で精子が作られているかどうかを調べることは重要です。その方法が精巣生検と呼ばれるものです。精巣生検は外来で局所麻酔下で行える検査です。陰嚢に1cmほどの切開を加え、マッチ棒の先ほどのごく小さな組織を採取し検査をします。どの程度成熟した精子が存在しているか、どの程度の数の精子細胞があるかなどを正確に調べることができます。一般的に用いられる診断の基準はJohnsenスコアと呼ばれています。ただし、このスコアでは精子細胞を前期精子細胞と後期精子細胞に分類していない点、また精子の定義が曖昧である欠点があります。
精巣精子あるいは精子細胞を治療に用いる場合には、標本を詳細に観察しそれらの細胞の有無、さらにその程度を調べる必要があります。