不妊治療Q&A

Q&A

【3】6大基本検査で異常が認められた場合

13. 精子進入検査(SPA)で何がわかりますか

 動物の卵子を取り囲む透明帯を取り除いた後、精子と接触させ精子に進入する能力があるか否かを調べる検査で、精子の受精機能獲得および先体反応完了の状態が間接的に証明できます。一般にハムスターの卵子を用いますのでハムスターテストと呼ばれています。結果が陽性の場合には、精子は卵子との融合が可能であることを意味します。精子の進入率が15%以上であることが妊孕性の一応の目安となっていますが、正確さに多少問題があるというものもいます。

 精子をカルシウムイムノフォアーで前処理し、強制的に精子に先体反応を起こさせてから、この方法を行う場合もあります。この場合、精子の進入率が70%以上を正常、30~70%を中間群、30%以下を異常、0%を陰性と分類すると、陽性群では体外受精における妊娠率は高く、陰性群では妊娠はほとんどみられないという結果が報告されています。一般に30%以下では体外受精での成功は望めないと推測されています。