Q&A
【4】不妊症の治療について
5. HMG-HCG療法(注射の排卵誘発剤)
クロミフェン療法で排卵に至らない場合には、HMG―HCG療法を行います。HMGは高齢の女性の尿の中から抽出した卵巣を刺激するホルモン剤です。HMG(商品名:ヒュメゴン、フェルティノーム、パーゴナル、HMG日研など)を1~2週間投与しますと、卵巣には多数の卵胞が生長します。経膣超音波断層診断で卵胞が十分に生長したと確認できた日に、HCGという薬剤を投与します。HCGは卵胞を破裂させる作用を持つ胎盤から抽出されたホルモンです。このような治療で大部分のゴナドトロピンの分泌障害による無排卵症に排卵を起こすことが可能です。HMGの投与量は通常75~150単位/日使用しますが、300単位あるいはそれ以上を必要とすることがあります。