Q&A
【4】不妊症の治療について
21. 頚管性不妊にホルモン剤は有効ですか
頚管粘液の性状を悪くする原因としては、卵巣からの卵胞ホルモンの分泌不全、あるいは卵胞ホルモンに対する頚管の反応性の異常が考えられます、正常な排卵周期の場合には、卵胞ホルモンの分泌は十分と思われます。しかし、卵胞ホルモンが十分なのに頚管粘液が増量しない場合頚管粘液産出細胞の機能が傷害されているということになります。卵胞ホルモン(商品名:プレマリン)の投与も試みられますが有用性は確立していません。頚管粘液の産出細胞の機能障害の場合にはあえて卵巣に多数の卵胞を成熟させることにより、正常値以上の卵胞ホルモンを分泌させる方法もあります。この方法を用いますと頚管粘液は増量し卵巣からは多数の卵が排卵され、多数の精子が子宮腔に進入することができますから妊娠率の向上を期待できます。長期間妊娠しない方にはこの方法も試みるべき一法と思われます。