不妊治療Q&A

Q&A

【4】不妊症の治療について

26. 黄体機能不全による着床障害に対する有効な治療法について説明してください

 黄体機能不全には基礎体温が上昇した後に、黄体ホルモン(通常は内服)を投与し、分泌期内膜への変化を促すかあるいはHCG(human chorionic gonadotropin;絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを排卵期と黄体期に投与し、黄体の形成とその後の機能の維持を図る方法がとられます。黄体機能不全が卵胞期の卵胞成熟の異常を続発する場合もありますが、そのような例にはクロミフェンを用いた卵胞の成熟を促すことも必要です。

 黄体機能不全と正しく診断された場合にこれらの治療は有効ですが、黄体機能不全を認めない女性にこの治療を繰り返し行っても妊娠率の向上は見られません。そのためには、正確な黄体機能不全の診断が必要です。