Q&A
【4】不妊症の治療について
39. GIFTと体外受精ー胚移植ではどちらが優れていますか
不妊症の治療というものは妊娠すればよいというものではなく、健康な児を分娩して初めて成功と言えます。この点から考えますと、GIFT療法の方が体外受精ー胚移植に比べて妊娠率が高く、また出生率も高いことからより優っていると言えます。ただ、GIFT療法の場合には採卵までは体外受精と全く同じですが、卵子と精子を卵管に戻した後3日ほど病院で安静を保つ必要があるのです。その点が多少、外来診療で行える体外受精ー胚移植より患者さんに負担を強いることになります。しかし、不妊症の治療の目的からすると一つでも正常な卵管が残っているならGIFT療法を選択すべきだと考えます。GIFT療法は全ての日本の施設の中で必ずしも高い成功率を得ているわけではありません。したがって、高い成功率を得ている施設では、GIFTを第一選択とする場合が多いようです。また、身体に対する負担や入院などの負担がないことから体外受精ー胚移植を選択する施設も多いのです。しかし、生産率から考えますと、GIFTのほうが約2倍くらい高いわけですから、生児を得るという観点から考えますと不妊治療に対して大きなメリットがあります。