Q&A
【5】人工授精、排卵誘発、過排卵刺激
1. HMG周期で人工授精を行うのに良いタイミングはいつですか
HMG周期でLHサージを発現後にHCGを投与し人工授精を行った群での妊娠率は、LHサージ発現前にHCGを投与した群より1.5倍ほど高くなります。LHサージ発現後少し間隔を開け、8~20時間ほどしてHCGを投与すると妊娠率は高まります。LHサージ確認から人工授精までの間隔は余り重要でなく、3日以内で有ればいずれも同様な妊娠率が得られます。
結局、HMGを投与しつつ、排卵期が近づいたら朝夕尿中でのLHサージをチェックし、その確認後HCGを投与し、その24時間後あるいは48時間後に人工授精を行えば高い妊娠率が得られるということになります。HMG周期の半数にLHサージが発現しますが、その大部分は月経周期の9~13日目に起こります。LHサージ発現は卵が十分に成熟段階で起こるという考えもあります(1991年、Martinezら)。従って、LHサージを待ってHCGHを投与した方がよいと思われます。