Q&A
【9】体外受精、ICSI、男性不妊
8. 精巣精子あるいは精子細胞が採取できるのはどんな例ですか
ICSIを施行する場合、どのような条件が整えぱ精巣から精子が採取できるかという基準は未だ確定していません。血清FSH値の上昇の程度や精巣容積の縮小の程度をみても、必ずしも精子採取の可能性は予測できません。しかし、精巣組織そのものをみて、正常精巣所見とhypospermatogenesisの場合は常に精巣精子の採取が可能です。しかし、tubular sc1erosis,Serto1i cell-on1y pattem,maturation arrestなどという組織診断のついた場合は40~50%しか精子の採取は望めません。ICSIを施行する場合、どのような条件が整えぱ精巣から精子が採取できるかという基準は未だ確立していません。精液検査で1個でも精子が認められるような例、精巣の最大容積、FSH値、精巣生検による精子の確認などが指標になるか否かの検討が必要となります(注:どのような精巣所見があれば、ICSI可能な精子あるいは精子細胞が採取できるかは、現在研究者で大きな差があります。造精障害の50%前後というものから15%前後というものもあります)。