不妊治療Q&A

Q&A

【9】体外受精、ICSI、男性不妊

15. 体外受精-胚移植で妊娠・出産児に先天異常の頻度は高くないのですか

 染色体異常の頻度は、採卵した卵の32%、精子の8%にみられます。体外受精で得られた胚の37%、着床前の胚の20.6%、妊娠第一3半期の胎芽の8~10%、新生児の0.6%に染色体異常がみられるとの報告もあります。このように受精から出産にかけて染色体異常の大部分は死滅や流産で選別されています。このような選別は、ARTにも自然妊娠にも働いていると思われます(P1achotら、1987)。実際のARTのデータでは、ICSIで多少染色体異常が増える可能性がありますが、先天異常は有意に増えていません。