月経3日目の血中の卵胞ホルモン(エストラジオール)を測定し、その値が80Ｐｇ/ml以上であれば妊娠は期待できません。これはエストラジオールが上昇するとネガティブフィードバック機構を介して、下垂体からのＦＳＨ分泌は低下するはずなのですが、高齢者では卵巣からのＦＳＨ抑制物質であるインヒビンの分泌が低下しており、その結果としてＦＳＨが十分抑制されず、正常域に留まっていると考えられます。すなわち妊孕性が低下する最初の現象が、ＦＳＨが正常値にありながら月経期のエストラジオールが上昇していることです。これがさらに進むとエストラジオールの分泌も低下し、ＦＳＨレベルはさらに上昇します。このような例においては卵胞発育が望めず妊娠に至ることはありません 。