卵巣腫瘍の予防や早期発見のために、以下の点を意識することが大切です。
定期的な婦人科検診
年に1回程度、超音波検査を受けることで早期発見につながります。
健康的な生活習慣
適度な運動やバランスのとれた食生活を心がけましょう。
月経異常や腹部の違和感に注意
体調の変化を見逃さず、気になる症状があれば早めに受診しましょう。
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卵巣のう腫・卵巣腫瘍
卵巣のう腫・卵巣腫瘍とは、卵巣にできる腫瘍(できもの)を指します。卵巣腫瘍は、良性のものから悪性(卵巣がん)のものまでさまざまな種類があります。良性腫瘍の一種である「卵巣のう腫」は腫瘍の種類や大きさ、症状の有無によって治療方針が異なります。
良性の卵巣のう腫は症状が出にくいことも多く、健診での腹部超音波検査や婦人科での超音波検査で偶然発見されるケースが少なくありません。一方で、悪性の場合は早期発見・早期治療が重要です。
卵巣腫瘍の症状は、大きさや種類によって異なりますが、以下のような兆候がみられることがあります。
01.初期症状
02.症状が進行すると現れるもの
03.卵巣のう腫の茎捻転
(卵巣がねじれる)や破裂
卵巣腫瘍の正確な原因は明らかになっていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
01.ホルモンバランスの変化
ホルモンの影響により、卵巣内で異常が起こる可能性があります。
02.遺伝的要因
家族に卵巣腫瘍や婦人科がんの既往がある場合、リスクが高まるとされています。
03.生活習慣
肥満、喫煙、ストレスなどが間接的に影響することがあります。
04.排卵回数の多さ
妊娠の回数が少ない場合や授乳期間が短い場合、排卵回数が多くなることで腫瘍ができるリスクが増加することがあります。
05.子宮内膜症
子宮内膜組織が卵巣内で増えて月経血が溜まったような、のう腫になることがあります。通称、チョコレート嚢胞と呼ばれます。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍は、中身によって大きく以下の4種類に分けられます。
01.漿液性嚢腫
水のような液体がたまるタイプです。黄体遺残などの嚢胞との鑑別が困難であるため、複数回経過観察を行って自然に消えていくか確認します。
02.粘液性嚢腫
粘液がたまるタイプです。複数の嚢胞ができることがあります。
03.皮様嚢腫(奇形腫)
歯、骨、毛髪、皮膚、脂肪などの様々な組織がたまるタイプです。
04.チョコレート嚢腫
(子宮内膜症性嚢胞)
子宮内膜症が卵巣に生じた病変です。古い血液がたまってチョコレート色の嚢腫になります。不妊症と関連が強い病気です。
卵巣腫瘍の診断には、主に以下のような検査が行われます。
01.問診
02.超音波検査(エコー検査)
03.血液検査
04.MRIやCT検査
治療法は、腫瘍の大きさ、種類、患者の年齢や妊娠希望などを考慮して選択されます。
01.経過観察
02.薬物療法
03.手術療法
04.化学療法・放射線療法
卵巣腫瘍の予防や早期発見のために、以下の点を意識することが大切です。
定期的な婦人科検診
年に1回程度、超音波検査を受けることで早期発見につながります。
健康的な生活習慣
適度な運動やバランスのとれた食生活を心がけましょう。
月経異常や腹部の違和感に注意
体調の変化を見逃さず、気になる症状があれば早めに受診しましょう。
卵巣のう腫・卵巣腫瘍は、良性の場合でも放置すると症状が悪化する可能性があります。また、稀に悪性化することもあるため、早期発見と適切な治療が重要です。日常的に体調の変化をチェックし、定期検診を欠かさないことが健康維持につながります。
卵巣のう腫の種類や、良性か悪性かなどにより異なります。一般に、漿液性嚢腫、粘液性嚢腫、皮様嚢腫が単発で発生した程度では、将来妊娠しにくくなる可能性は高くありません。ただし、両側の卵巣にのう腫ができたり、再発を繰り返した場合などは妊娠しにくくなる場合があります。また、チョコレート嚢胞は、卵子の数の減少や質の低下を招きうるので注意が必要です。
卵巣のう腫の種類によります。特に漿液性嚢腫やチョコレート嚢胞は良くなる可能性があると考えられます。低用量ピルを内服することで、卵巣のう腫の発生リスクが低下する可能性や、卵巣がんの予防効果が指摘されています。