02. ウイルス性の性感染症
HIV感染症(エイズ)
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、ヒトの免疫系を徐々に壊していくウイルスです。HIVに感染すると、最終的には後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症する可能性があります。HIVに感染しても、初期には症状が出ないことが多く、風邪のような軽い症状が出ることもあります。免疫力が低下するにつれて、様々な感染症や腫瘍を発症し、最終的にはエイズへと進行します。
尖圭コンジローマ
ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが原因で生じます。外陰部や肛門周辺にイボのような盛り上がりができるのが特徴です。イボは、にわとりのとさか状、カリフラワー状など、様々な形状をとります。痛みを伴わないことが多いですが、大きくなったり、数が増えたりすると、かゆみやかゆみを感じることもあります。
性器ヘルペス
外陰部にできた水疱がやぶれて痛みを伴う潰瘍になります。患部が非常に痛み、排尿痛や性交痛を伴うこともあります。初感染時には、発熱、頭痛、筋肉痛などの全身症状が現れることがあります。患部の近くのリンパ節が腫れることがあります。性器ヘルペスを引き起こすのは、主に単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)です。まれに、口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が性器に感染することもあります。