子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが、性的接触により子宮頸部に感染して生じるがんです。HPVの感染を予防することにより子宮頸がんの発症を防ぐHPVワクチンが開発され、現在世界の70ヵ国以上において国のプログラムとして接種が行われています。現行のHPVワクチンにより子宮頸がんの80%程度を予防できると考えられており、WHO(世界保健機関)はその有効性と安全性を確認し、性交渉を経験する前の10歳代前半に接種を受けることを推奨しています。欧米先進国や日本においても、ワクチン接種によりHPV感染率や前がん病変の頻度が接種をしていない人に比べて減少することが明らかになっています。
ただし、いずれのワクチンも100%HPVの感染を予防できるわけではないので、ワクチンを接種した後も、定期的に子宮がん検診を受けるようにしてください。
以下の3種類のワクチンが国内で接種することが可能ですが、最も子宮頸がんになるリスクが下がると考えられるシルガード9の接種をおすすめします。
- サーバリックス(2価ワクチン)
1ヶ月月間隔で2回接種後、1回目から6ヶ月あけて3回目接種 - ガーダシル(4価ワクチン)
2ヶ月間隔で2回接種後、1回目から6ヶ月あけて3回目接種 - シルガード9(9価ワクチン)
2ヶ月間隔で2回接種後、1回目から6ヶ月あけて3回目接種
※シルガード9は2023年4月より公費接種となりました