おりものの異常や外陰部のかゆみ、痛みなどの原因は性感染症だけではなく様々な疾患が考えられます。例えば多いものでは細菌性膣炎(非特異性膣炎)、膣カンジダ、萎縮性膣炎(老人性膣炎)が挙げられます。稀ではありますが、子宮頸がん・子宮体がん・卵管がん・外陰がんなどの悪性腫瘍が隠れていることもあるので、異常を感じたらご相談ください。

おりものや陰部の悩み
〒456-0002 愛知県名古屋市熱田区金山町1-202 メガネプラザビル6F
052-681-2241
おりものや陰部の悩み
おりものは、膣や子宮の出口で作られる分泌物が混ざったもので、膣内に潤いを保つとともに、雑菌の進入や増殖を防ぐ働きをもっています。おりものの量や色が普段と違う時やできものがあるなどの症状がある場合は病気の可能性があります。気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。
おりものの異常や外陰部のかゆみ、痛みなどの原因は性感染症だけではなく様々な疾患が考えられます。例えば多いものでは細菌性膣炎(非特異性膣炎)、膣カンジダ、萎縮性膣炎(老人性膣炎)が挙げられます。稀ではありますが、子宮頸がん・子宮体がん・卵管がん・外陰がんなどの悪性腫瘍が隠れていることもあるので、異常を感じたらご相談ください。
細菌性膣炎(非特異性膣炎)
膣内にはデーデルライン桿菌が生息し、これによって膣粘液は酸性に保たれ、他の悪玉菌の繁殖を防いでいます(自浄作用と言います)。しかし、体調の悪化や生理周期・妊娠等によるホルモンバランスが変化して、この自浄作用が低下するとレンサ球菌や大腸菌、ブドウ球菌などの細菌が通常以上に増殖して、帯下の増加やアミン臭(魚が腐ったような臭い)の帯下が出現したりします。
膣カンジダ
細菌性膣炎と同様に、体調の悪化、抗生物質の内服、生理周期・妊娠等によるホルモンバランスの変化などで膣内の自浄作用が低下すると、常在菌であるカンジダが増殖し炎症を引き起こします。カンジダが増殖していると性行為を通じてパートナーへ感染することもあります。強いかゆみとヨーグルト様(酒粕様)の帯下の増加が特徴です。カンジダ菌が増殖していても症状がない(炎症がない)場合、治療の必要はありません。
萎縮性膣炎(老人性膣炎)
加齢などによる女性ホルモン(エストロゲン)の低下によって膣粘膜は萎縮し乾燥しやすい状態になります。すると炎症を起こし、痒みやピリピリとした痛みを感じるようになります。中には不正性器出血や性交時の痛みが出現することもあります。
(不正性器出血があった場合は、膣炎だけではなく子宮頸がんや子宮体がんなどの悪性腫瘍を鑑別する必要があります。)
これらの膣炎はどれも膣錠や外陰部に塗る薬によって治療が可能です。生活習慣などによっては繰り返すことがありますので、一度ご相談ください。
性感染症とは、性交およびそれに準ずる行為(口腔性交など)によって感染する病気のこといいます。性行為経験があれば誰もが性感染症の可能性を持っています。病気の元になる菌は性器の周辺、精液、腟分泌物、血液などにいて、性交などによって感染します。性感染症として特に、クラミジア(膣、咽頭)、淋病(膣、咽頭)、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、トリコモナス、HIVなどが知られています。また子宮頸がんの原因でもあるHPV(ヒトパピローマウイルス)も性行為によって感染します。
女性の場合、ほとんどの性感染症は自覚症状がないため、知らないうちに感染していて、相手にも感染させている可能性があります。特にクラミジア感染症に感染すると、将来の不妊症や流産・早産の原因にもなります。オーラルセックスをした場合にはクラミジア感染症や淋病をはじめとした性感染症が喉に感染することもあります。なかなか良くならない喉の痛みなど、風邪様症状が続く時には注意が必要です。また、近年梅毒患者の増加も報告されています。梅毒も口腔性交だけで感染することがあります。
ほとんどの性感染症は治療可能な病気ですのでご相談ください。早期に発見、治療することで感染拡大を防ぐことにもなります。
性感染症(STD:Sexually transmitted disease)とは、性行為により、細菌、ウイルス、原虫などの病原体に感染する病気のことです。
性交渉を介して感染しますが、初期は感染していても自覚症状に乏しく、気づかないこともあります。放置して病状が進行すると、子宮頸管炎や下腹痛などを起こし、病気によっては骨盤腹膜炎を起こし不妊の原因になります。
治療法は病状によって様々です。おりものの変化(量の増加・色味の変化・悪臭)、外陰部の痛み、かゆみ、水疱やイボの出現、不正出血などがある場合は早めの受診をお勧めします。