更年期障害とホルモン療法
更年期障害ってどういうもの?
HRTは誰でも受けられるのですか?
まず、卵巣の機能が低下していなくてエストロゲンのが正常に分泌されている人にはHRTは無意味です。また、子宮癌、乳癌を経験したことのある人や肝機能に異常のある人、血栓症になったことのある人はHRTを受けることができません。高血圧や糖尿病の人は検査を受け、充分にコントロールしながらであればHRTを受けることができます。また、場合によっては動脈硬化性疾患の発症が増えるとということが指摘されているので、HRTを受ける際には、医師へご相談下さい。いつまで続けるのですか?
更年期の症状だけを抑えたいのなら、更年期の間だけ続けるということもできます。また、それ以外にHRTを行う目的がはっきりしている場合は個々のリスクとベネフィットを考慮し、継続することも可能です。HRT継続中は症状の改善効果や副作用の早期発見などのために定期検査が行われます。検査や検診は自分の体を知るために必要です。医師とよく相談し、貴女にとってのHRTのメリット、デメリットを理解したうえで、HRTの継続について自分自身で選択することが大切です。
通院はどれくらいの間隔ですか?
通常は、2週間に1回、または1ヶ月に1回の通院です。しかし、遠方の方や忙しい方では、より長期の投与も可能ですので、医師へご相談してください。他の薬を一緒に服用してもよいのですか?
一般的にはホルモン補充療法中に風邪薬や、高血圧の薬など、ほかの薬を併用されてもかまいませんが、併用する薬がある場合は、医師、薬剤師へご相談ください。おわりに
現代の女性の平均寿命より考えて、閉経後の人生は30年以上もあり、文字通り、更年期は人生の折り返し地点だといえます。この折り返し地点をどのように受け止め、過ごすかによって、閉経後の人生の質は異なったもになるのではないでしょうか。また、いきいきと前向きにいきている女性ほど「自分の体」との付き合いが上手なのではないかと思います。今後の人生をより充実したものにするためにも、自分の体の変化をきちんと見つめ、コントロールしたいものです。