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避妊法について

わかっていますか? 避妊の方法・受精の仕組みと避妊具

避妊には「コンドーム」「殺精子剤」「ペッサリー」「IUD」「膣外射精」「基礎体温法」 「経口避妊薬 」「不妊手術」などがあります。 以下で詳しく説明します。
  • <コンドーム>
    コンドームを男性性器に装着して避妊する、現在、最もポピュラーな避妊法です。エイズ等の性感染予防にも効果があり、正しく使用すれば高い避妊効果が得られます。しかし、コンドームの妊娠率(失敗率)は3~14%と意外に高いのです。有効期限を過ぎたものを使用したり、正しく装着されない場合は避妊に失敗しかねません。最近女性用のコンドームも開発されています。
  • <殺精子剤>
    膣の中で精子を殺すゼリー、フィルム、錠剤を、セックスの前に膣に挿入します。しかし、これらの避妊効果は挿入後5分たってかれでないと現れず、また持続時間は約1時間です。この間に射精が行わなければ無効です。何れも妊娠率は6~26%と幅広いのでコンドームと併用するのが良いでしょう。
  • <ペッサリー>
    ペッサリーは精子が入ってこないように子宮の入り口に装着する天然ゴム製のフタのようなものです。医師に相談してあなたに合ったサイズのペッサリーを選び、正しい使用方法を教えてもらいます。その方法とはペッサリーに殺精子剤を塗り、セックスの前に自分で装着し、射精後約8時間たってから自分で取り出します。
  • <IUD>
    リングやループを子宮内に入れ、受精卵が着床しないようにする方法です。一度装着すると3~4年間は使用できますが、不正出血や過多月経がみられたり、月経痛も強くなることがあります。年に一度の割合で必ず検査を受けましょう。
    *ペッサリーもIUDも婦人科の医師のもとで装着します。ただし、体内に避妊具を入れるため、身体的に合わない人もいます。
  • <経口避妊薬>
    低容量経口避妊薬(Oral Contraceptives :OC)とは排卵を抑えることにより避妊する薬のことです。OCには排卵ホルモンと黄体ホルモンが含まれており、毎日飲むことで排卵をおこさないようにするものです。妊娠率は正しく使用すれば1%以下です。また、服用を止めれば妊娠できるようになります。しかし、OCは飲める人、飲めない人がいるため、専門医に相談してください。
  • <膣外射精>
    射精する直前に膣から男性性器を出して射精するものです。しかし、成功率が低く、避妊法とは言えません。避妊に失敗するケースのほとんどがこの方法です。
  • <基礎体温法>
    毎日基礎体温を測ることにより、排卵日、妊娠しやすい時期、妊娠しにくい時期を知り、避妊をするものです。しかし、基礎体温法はあくまでも補助的な避妊法と思ってください。精子は女性の体内で3~9日間生きている場合があり、また、女性の体はデリケートなため、体調や心の動揺で排卵のリズムが狂うことがあるからです。
  • <不妊手術>
    不妊手術には女性側が妊娠できないようにする卵管結さつ術(卵子が通る卵管の一部を途中で結ぶ手術)と男性側の精管切除術(精管を縛って切る手術)があります。不妊手術は、子供を生み終えた世代の確実な避妊方法と考えられますが、もし、手術後子供が欲しくなった場合、卵管を元に戻す手術はとても難しく、成功しても妊娠率はあまり高くないため、手術をするかどうかは慎重に考えましょう。